踏み間違いが起こす大きな事故

踏み間違いが起こす大きな事故

踏み間違いが起こす大きな事故

交通事故の多くは踏み間違いが原因?

今月は近ごろ増えている、困った話題を2つ紹介します。1つは、いまや大きな社会問題にもなっているアクセルとブレーキの踏み間違い事故について。そんな経験のない人や運転免許を持っていない人、クルマにめったに乗らない人には、ちょっと信じがたい行動(行為)かもしれません。例えばペダルが3つ並んでいるマニュアル車なら、焦って踏み間違えることもあるかもしれないけれど、最近はオートマチック車がほとんど。ペダルもアクセルとブレーキの2つだけ。操作も右足だけで事足ります。つまり、間違いもそれほど起こりにくいはずなのです。

でもどうでしょう。ここ何年かで踏み間違いを原因とした交通事故のニュースが、テレビや新聞などを賑わすようになってきました。今年に入ってからだって、クルマばかりか歩行者まで巻き込み命を奪う悲惨な事故が多発しています。さて、原因はなんなのでしょうか。

やはりトップは高齢者が原因の事故

理由はいくつも考えられます。「そもそも運転が上手くないとか?」「慣れてないから?」「高齢者だからでしょ?」などという意見も。確かに高齢者が引き起こす事故が多いのは事実です。警察庁交通局の調査データによれば、75歳以上の高齢者は他の年齢層より死亡事故件数が2~5倍にもなるという数字があります。(*1)また75歳以上の高齢者は車両単独事故が多く、電柱や信号などの工作物との衝突や道路外へのはみ出しが極端に多いようです(*2)。さらに問題のアクセルとブレーキの踏み間違い事故も、75歳を過ぎるとグッと増えているのがわかります。

そういった社会的背景を受け、75歳以上のドライバーの運転免許更新時には、認知機能検査と高齢者講習会を受けることが義務づけられています。仮に記憶力や判断力が鈍ってきたとわかったら、免許証の返納か取消しの選択を迫られます。もしみなさんの親御さんやおじいちゃん、おばあちゃんの運転に少しでも不安があるとしたら、大きな事故につながる前に免許証返納を勧めてみるのも一つの方法だと思います。


◎警察庁交通局WEBサイト/平成29年における交通死亡事故の特徴等について
○高齢運転者による死亡事故に係る分析
*1)年齢層別の免許人口10万人当たり死亡事故件数(平成29年)
*2)75歳以上・75歳未満の運転者の累計死亡事故件数(平成29年)

若年層を襲う危険な罠

さてここまでは高齢者の運転による事故の話が中心でした。でもアクセルとブレーキペダルの踏み間違いは、何も高齢者ばかりともいえないんです。例えば免許取りたての10~20代の若者や、ふだんはあまりクルマを運転しない主婦層などが、何かの拍子で踏み間違える可能性だって大いにあること。幸い大きな事故には至らなくても、発進時や後退時に踏み間違えて焦った経験のある人も少なくないでしょう。とくにサービスエリアや店舗の駐車場、大きな道路の信号で右左折するときなどは、周りにたくさんのクルマや人がいたら迷惑を掛けまいと操作を慌ててしまいがち。ギアを入れ違えることだってあるので、余計に神経を使うものです。また運転中に電話の呼出し音が突然鳴りだすとか、同乗者との話に夢中になるとか、周りの景色に気を取られるなど、思わぬ危険が潜んでいるものです。

「ぶつからないクルマ」でも安全運転を

ところで最近のクルマは高度な技術の進歩によって、誰でも安全で快適に走行できる運転支援システムが徐々に普及してきました。これはとてもすばらしいことです。各メーカーによってもシステムや扱いやすさに差はありますが、「ぶつからないブレーキ」と呼ばれるように、前方の車間や車速を検知し自動でブレーキがかかるのが一般的です。

ほかにも車線逸脱時には警告音で教えてくれたり、自動的にヘッドライトが点灯してくれたり、死角にあるものを可視化して注意をうながしてくれるなど、さまざまな機能を開発してきました。これら事故を回避するための機能や装置なら大歓迎。

ただし、やはりクルマを運転するのは私たち人間です。100%クルマに頼るのではなく、これまで以上に慎重な安全運転を心がけてくださいね。「私はまだ若いから大丈夫!」といった過信は絶対禁物ですから。

ながらスマホ

絶対にダメ!運転中の「ながらスマホ」。

ながらスマホ

いくら便利でも、運転中はNGです

近頃、地下鉄をはじめとする公共の乗り物や場所、あるいはカフェをはじめとした飲食店などで、スマートフォンや携帯電話をいじっているたくさんの人を目にします。通話だけではなく、インターネットやメール、ゲーム、カメラなど、たくさんの便利な機能を兼ね備えているので、もはや私たちの日常生活と切っても切り離せない存在になってきたということでしょう。でもこれが歩きながらピコピコ操作する、いわゆる「ながらスマホ」であれば話は別。スマホに気を取られて前を見ていないため、あっちでゴツン、こっちでゴツンとぶつかるので、危ないしとても迷惑に感じます。それでも歩行中の使用ならまだ許せるけれど、クルマを運転中の「ながらスマホ」は絶対にダメ!「前を向いているから平気平気」とか「ちょっと画面を見るぐらいなら大丈夫でしょ」などと考えていたら、大きな事故につながりかねません。そうはいっても運転中の「ながらスマホ」が後を絶たないのは、ほんとうに困った問題です。

「ながらスマホ」は事故に遭う危険性が倍増

警察庁のデータによれば、交通事故全体の件数は減少しているそうですが、「ながらスマホ」による交通事故は逆に増加傾向にあるといいます。ちなみに平成30年中のスマホや携帯電話等を使用したことが原因で起こった交通事故件数は2,790件もあり、過去5年間で約1.4倍にもなるとか。また死亡事故率を比較すると、スマホや携帯電話等を使用した場合は使用していない場合と比べて死亡率が約2.1倍にもなるそうです。ほんとに恐い数字ですね。また事故原因も、運転中に目を離して画面を見るとか操作すること以外に、スマホ等を取るとか、置こうとする動作でも起こりやすくなるそうですから、スマホを使う要件があるときは安全な場所にクルマを停め、危険をできるだけ回避することを習慣づけたいものです。

一番危ないのは、注意力をそがれること

各種の研究報告によれば、スマホの画面を見ているドライバーが危険を感じるまでの時間は2秒以上だそうです。これは時速40kmで走っていたら約22.2m進み、それが時速60㎞なら約33.3m進む計算。どうです、かなりの距離でしょう?もしその間に道路脇から人が飛び出してきたら手遅れになるかもしれないし、赤信号や障害物に気づかないとか、停止していた前の車に追突してしまうなど、事故を起こす可能性は十分過ぎるほど。
「ちょっとの操作だから問題ないでしょ」とか、「ハンズフリーだから電話なら大丈夫だよね」と思っている人がいるかもしれません。でもスマホの文字や画面、相手との話に集中してしまうと、どうしても人の注意力はそがれてしまうもの。自分だけは大丈夫だと過信せず、運転中の「ながらスマホ」がとても危険な行為だということを心に刻んで、絶対にやめるように努めましょう。

違反者に与えられる厳しい現実

いまの社会背景を受けて、2019年の道交法改正では運転中の「ながらスマホ」に対してかなり厳しい罰則規定が設けられました。これは具体的な「禁止行為の線引き」が変わったということではなく、「禁止行為を行った場合に与えられる罰則」が変更になったということ。ドライバーが運転中にスマホなどを使用した違反では、改正前は5万円以下の罰金だったのに対し、今回の改正では「6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金」という、懲役刑が新設されました。さらに運転中にスマホなどを使用していて交通事故などの危険に結びついた場合は、改正前の3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が、1年以下の懲役または30万円以下の罰金に引き上げられたのです。むむっ、なんて厳しい罰則!おまけにスマホなどをいじっていて交通の危険を感じさせ、交通事故で人を死傷させたとすると、免許仮停止になることもあるとか。これだけ厳しい現実を突きつけられたのだから、世の中から「ながらスマホ」をする人が一人もいなくなることを願うばかりです。


参考文献/警察庁「やめよう!運転中のスマートフォン・携帯電話等使用

オービスのこと詳しく知っていますか?

オービスのこと詳しく知っていますか?

オービスのこと詳しく知っていますか?

スピード違反でなんか捕まりたくないっ!

すべてのドライバーは法定速度をきちんと守り、交通ルールにのっとった運転をするのが大原則です。しかも例外なく。でもね、そこは人間だもの。ついスピードを出し過ぎちゃうことだってあるじゃないですか。北海道は道が広くて走りやすいし、すごく急いでいるときなんてついうっかりと。たいていの人はスピード違反で捕まった経験があるんじゃないですか。それでも絶対にクッソー!と思ったりしてはいけません。同乗者にヤツ当たりしたり急に無口になっちゃったりしたら、同乗者だってかわいそう。元はといえば100%自分が悪いんですから。ねえ。

スピード違反で検挙される場合、高速道路などで覆面パトカーや白バイに停められるとか、一般道に隠れていたレーダー(通称:ネズミ取り)で捕まるという方法以外に、スピード違反をしているクルマをカメラで自動撮影してドライバーを検挙する自動取締装置があります。通称オービスと呼ばれます。たとえば夜間の高速道路で赤いフラッシュがピカッと光ったとしたら、もうダメ。諦めるしかありません、残念ですけど。

オービスは何キロオーバーで作動する?

オービスはスピード違反をしているクルマをセンサーが感知して、通過したときに運転者の顔とクルマのナンバープレートを記録する装置です。でもじつはオービスが作動する違反速度が正式に何キロからかは公表されていません。しかし取り締まりには基準数値があって、一発免停の罰則に該当するような悪質な速度で走行しているクルマを取り締まっているみたい。ですから一般的には、時速30キロ以上(高速道路は40キロ以上)の速度超過でオービスが反応する場合が多いようです。誰です?「じゃあそのちょっと手前くらいのスピードオーバーなら捕まらないのね、イイこと聞いちゃった!」なんて思った人は。それはあくまでも目安の数字ですから、交通事故を避けるためにもちゃんと安全な法定速度を守ってくださいね。

オービスについてよく聞かれること

さてオービスの話になったときに必ず出てくるのがこんな疑問です。
(1) たとえオービスが反応して光っても、ナンバーと顔が写らなければ捕まらないの?
(2) 暗いところや夜だったらわからないでしょ?
(3) ナンバープレートにカバーをかぶせちゃったら?
(4) 逆に200キロ以上のスピードなら、速すぎて写らないってホント?なんてところが多いようです。

(1) については、オービスはかなりの高性能カメラなのでたとえ顔がわからなくてもナンバーから割り出すとか、わずかな手がかりからでも運転者を特定して検挙するようです。日本の警察は優秀ですしね。
(2) オービスは赤外線カメラなので暗いところや夜間でもバッチリ写ります。普通に撮られたらまず言い逃れはできないでしょう。
(3) ひと頃は赤外線を遮断するナンバープレートカバーが売られていましたが、この手の商品は2016年の道交法改正によってすべてNGになりました。
(4) これもよく出る噂ですが、実際中央高速道路を235キロで走行している現場をオービスに検知され逮捕された違反者がいました。古いレーダー式のオービスであれば160キロが限界だったときもあるそうですが、現在は200キロを超えるスピードでも測定されるので、くれぐれもオービスに挑むような無謀なことはやめましょう。

違反金+点数+免許停止という罰

スピード違反でオービスに取り締まられると、違反金6万円~10万円という痛い出費のほかに違反点数による免許停止という、悲しい現実が待ち構えています。通常の一般道路で30~50キロ未満(高速道路で40~50キロ未満)だと、違反点数6点&30日間の免停。それが50キロ以上だと違反点数12点&90日間の免停です。これらの免停期間は過去に免停や取消の経験がなく初めて処分を受けた場合なので、累積点数があるともっと免停期間が長くなります。言うまでもないですが、仮に135キロもオーバーするようなアホな輩には懲役刑になるケースもあるので要注意。このコラムを読んでくださる賢明なみなさんにはいらないおせっかいかもしれませんが、スピードの出し過ぎには十分注意して楽しいカーライフを満喫してくださいね。

クルマに付いているマーク

クルマに付いているマーク、全部わかりますか?

クルマに付いているマーク

若葉マークを含め、マークは全部で4種類

みなさんも初めてクルマの運転免許証を持つまではせっせと自動車学校に通い、運転技術はもちろん、今まで知らなかった交通ルールや基本的な運転マナーなどをたくさん学んだことでしょう。そうして晴れて、新米ドライバーの仲間入りをしたはずです。その後、自分でクルマを運転して道を走るようになったら、周りに何種類か特定のマーク(正式名称:運転者標識)を付けたクルマが結構走っていることにきっと気づくはずです。若葉マークであれば自分も最初の1年間は付ける義務があるのでおなじみですが、道交法で決められたクルマに付けるマークがほかに3種類あります。あなたはすべて知っていますか。今回はこれらをご紹介しましょう。

高齢化社会を反映して、もみじマークも数多く

マークの中でもっともよく見かけるのが若葉マークですが、もし1年未満のドライバーが表示義務を怠ると、行政処分1点と反則金4,000円が科せられるので、十分注意してくださいね。また、若葉マークに次いで割とよく見かけるのが高齢運転者マークです。クローバー型をしたデザインで、通称もみじマークなどと呼ばれています。以前は1枚の葉っぱを模したデザインでしたが、2011年に現行デザインに変更されたので知らない人も多いかもしれません。ちなみに旧デザインのマークはそのまま使用することができます。このマークは70歳以上の人が対象ですが、表示については努力義務なので、もし警察に停められた場合でも罰則規定はありません。ただし最近は、初歩的な運転ミスによる高齢者の事故が多発しています。また70歳以上の人は免許更新の際に高齢者講習を受けるとか、75歳以上の人であれば同じように認知機能検査を受けることが義務づけられてはいるものの、みなさんがこのマークを付けたクルマを見かけたらそれとなく注意しながら、ドライバーを保護するように努めたいものですね。

身体障害者と聴覚障害者にもそれぞれマークが

次に見かけるのが身体障害者マークでしょうか。よつ葉のクローバーをイメージして作られ、2002年から導入されました。普通自動車の運転者が、肢体不自由であることを理由に運転免許に条件を付された場合、クルマに表示します。これも高齢運転者マークと同様、表示は努力義務なので罰則規定はありません。

4つ目が聴覚障害者マークです。あまり見かけないマークかもしれませんが、普通自動車の運転者が、肢体不自由であることを理由に運転免許に条件を付された場合、クルマに表示します。安全運転と聴覚との重要な関係性から、2007年の道交法改正で導入されました。聴覚に障害のある人は刻一刻と変化する交通状況の認知をすべて視覚で行うため、危険の発見が遅れるおそれがあります。そのため対象者は表示が義務づけられていて、これを怠ると行政処分1点と反則金4,000円が科せられます。

4つのマークを付けたクルマには、やさしい気配りを

近ごろは自動ブレーキや各種センサーを搭載した安全なクルマが多くなりました。それでも最近はわざと「割り込み」や「幅寄せ」をしてくるなど、交通ルールを守らない非常識な人も多いですし、とくにこれらのマークを付けたクルマは、恐い「煽り」の被害にも遭いやすいものです。だからなおこと、マークを付けたクルマを運転中に見かけたら、危険がないように注意し、見守り、温かい目で順番や道を譲ってあげるようにするのも、基本的な運転マナーのひとつですよ。

砂箱

滑る路面のお役立ちアイテム、 “砂箱”は活用していますか?

砂箱

そもそも砂箱は知っていますか?

みなさんは冬道を走っているときにガチガチの氷の路面で滑ってしまって、イヤになった経験はありませんか。タイヤは空回りしてどうにもならず、気持ちは焦るわ、後ろのクルマには急かされるわといった状況になったら、思わずクルマを乗り捨てたくなってしまうかもしれません。でもそんなときに役立ってくれるのが、道路に撒く砂の袋を収納している「砂箱」の存在です。「そんなことみんな知ってるさ」とおっしゃる人は別にして、「砂箱ってなんですか?甲子園の砂とか、鳥取砂丘あたりの砂を入れた箱のこと?」などとおっしゃるとぼけた人や、そもそも縁のなかった人のために、今回は砂箱について解説していきましょう。

滑って困るのは歩行者もクルマも同じこと

私たち北海道民は否応なく、半年近くも雪とともに過ごさなければならない厳しい環境に暮らしています。その雪がつくりだす凍結現象によって、とくに春先近くの道路はどこもつるつるのてかてか。歩行者ならその路面に足を取られ、すってんころりん、あ痛てて……と、転倒する人が後を絶ちません。運が悪ければ骨折することも。もしかしたら、あなたの身近にもいるかもしれませんね。とくに溶けては凍り、溶けては凍りを繰り返す2月下旬から3月下旬にかけては、急増するそうなので要注意!またそれらも確かに歩行者にはとっては困った悩みですが、日常的にクルマを使うドライバーにとっても共通の悩みです。ただし!タイヤがスリップして動けなくなったときに、道路に黒っぽい砂をザザッと撒けばアラ不思議。びっくりくらいの効果を発揮して、ス~と走れるようになる魔法のような砂(砂袋)を収納してあるのが、砂箱の存在なのです。

積極的に使ってほしい砂袋

砂箱はちょうど郵便ポストくらいの大きさのボックス形で、黄色や水色、薄緑、濃緑色をしていて、電柱などに縛りつけられています。おもに札幌市内や周辺の市町村が中心ですが、大きな横断歩道のあるところや坂道、バスやタクシーの乗降場所、地下鉄などの出入り口、クルマや人通りの多いところなどに設置してあるので、「ああ、あれね」と思い当たる人も多いことでしょう。ところで砂箱には2種類あります。ひとつは常設してある歩道用。もうひとつが冬期間(通常11月中旬~3月下旬まで)だけ設置した道路用です。砂箱を設置している札幌市建設局によれば、クルマがスリップして危ないなと思ったら誰でも使っていいそうで、むしろ積極的に使ってほしいと呼びかけています。砂袋には3kgと1.5kgがあり、中には便利なペットボトルに詰められたものもあります。国が管理している道路については基本的に国の予算で塩化ナトリウムを散布していますが、そのほかの道路まではなかなかカバーできないため、それの役割を部分的にサポートするのが、砂袋(砂箱)の役割なのです。ですからみなさんも、つるつる路面で危ないなあと思う箇所がもしあったら、砂箱から滑り止めの砂袋を取り出して積極的に利用してください。いつでも誰でも、手軽に使えるそうなので、思わぬ場所で滑って立ち往生してしまったら、進んで使うようにしましょう。

砂の正体は砂に非ず?

ところで先ほどから「砂」と呼んでいるものは、じつは石を2.5~5㎜くらいに細かく砕いた砕石なのです。こんな小さな砕石ですが、雪や氷にしっかり刺さると「フン!」と踏ん張りが効くから不思議ですね。この砂箱の設置期間中はボランティアの人たちが定期的に市内をパトロールし、少なくなっているところはその都度補充するそうです。

これが春になって雪が溶けた後、車道については大型の清掃車がきれいしてくれますが、歩道については札幌市を中心に、企業や市民が中心になって砂の清掃を行うとのこと。そんなたくさんの人たちに支えられている砂(砂箱)なので、もし使う機会があればじょうずに大切に活用してほしいと思います。

道の駅

道の駅へ出かけましょう。

道の駅へ出かけましょう。

点と点を結ぶ拠点として存在

みなさんもどこか遠くまでクルマを走らせたときや、ちょっと知らない町まで出かけたときなど、一度や二度は利用したことがあるでしょ?道の駅。急にトイレに寄りたくなったときや、小休止して手足を伸ばしたいとき、小腹が空いちゃったとき、地元の観光情報や道路情報が知りたくなったとき、特産品や名産品を買いたいときなどすごく便利で、おまけに気分転換にもなります。クルマで移動するときは、地域の点から地域の点を線で結んでくれる貴重な道の駅ですが、気がついたら各地にできていて、あるのがあたり前みたいな感覚になってきました。

全国の道の駅を管轄している国土交通省によると、北は北海道から南は九州・沖縄まで、登録数は現在1,145カ所(2018年4月25日現在)にのぼるとか。ちなみに私たちが暮らす北海道でも、現在115ヵ所が設置され、たくさんの人たちに利用されています。昨年は札幌から近い当別町や、芝桜で有名な東藻琴(大空町)がオープン。さらに今年は道南の七飯、日本海に面した厚田(石狩市)のほか、人気の観光地・美瑛町にも誕生して、大勢の利用客でにぎわいました。道の駅はこれからも増えていくことでしょう。今後の動きに注目したいところです。

道の駅誕生までのいきさつ

さて、この道の駅。創設されたのは、それほど古い話ではありません。時代とともに長距離ドライブが増えて、とくに女性や高齢者が多くなってきたことから、一般道路でも高速道路のSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)と同様、安心して自由に立ち寄れる休息場所が求められるようになってきました。またクルマを利用する人々の価値観が変化してきて、レジャー等が多様化してくると、単なる休憩場所としてだけでなく、道路案内や地域の文化、歴史、名所、特産品といった、いろいろな情報を複合的に入手できる施設の必要性が高まってきたのです。こうした状況を背景に、各自治体と国土交通省(当時の建設省)が手を組み、道路利用者のための「休息機能」、道路利用者や地域の人々のための「情報発信機能」、そして道の駅を核に地域のまち同士が連携する「地域の連携機能」という、3つの機能を融合させた「道の駅」が生まれたというわけです。

国土交通省(当時は建設省)では1991年、山口県、栃木県、岐阜県に実験的に設置して、その反応を調べました。この結果を受けて、2年後の1993年4月に、全国で103カ所の道の駅を登録しました。その後、かなりのハイスピードで全国に広まっていったのですから、それだけ道の駅の存在が利用者に求められていたかわかりますね。

道内にも115カ所の道の駅が設置

現在の道の駅は地域の特色を生かした、個性あふれる施設が数多くあります。地元の新鮮野菜がどっさり並ぶ直売所が充実しているところや、眺望がバツグンのところ、温泉施設・足湯などを併設しているところ、博物館や美術館などを併設しているところ、ユニークな体験イベントを用意しているところ、名物料理が食べられるレストラン、おいしいパン屋さんがあるなど、わざわざ行きたくなるような道の駅が全国にはたくさんあります。余談ですが道の駅の設置間隔は、高速道路のSA・PAのように明確な基準はないですが、およそ10㎞離れるように計画されているそうですよ。知っていましたか?

ちなみに北海道の道の駅は全国の登録総数に対して、約10分の1の数。意外に多いですね。それは、鉄道の廃止線路の駅跡に設置されることが多いからだそうです。でも北海道はとても広いので、長距離ドライブで疲れたときはとくに道の駅の便利さが際立ちます。参考までに某観光情報サイトや観光雑誌で人気の高い道の駅を挙げてみると
「ニセコビュープラザ(ニセコ町)」、「ライスランドふかがわ(深川市)」、「うとろ・シリエトク(斜里町)」、「知床・らうす(羅臼町)」、「ぐるっとパノラマ美幌峠(美幌町)」、「サンフラワ-北竜(雨竜郡北竜町」、「サーモンパーク千歳(千歳市)」、「厚岸グルメパーク(厚岸町)」、「マオイの丘公園(長沼町)」、「もち米の里なよろ(名寄市)」といったところが上位に占めるようです。

道の駅はドライブシーズンもいいですが、冬でも利用価値が高いのはいうまでもありません。スタンプラリーに熱心な人も、それほど熱心ではない人も、クルマで出かけて道の駅を見つけたときは、ぜひ立ち寄ってみてください。きっと役立つ情報があると思いますよ。

駐車違反で知っておきたいアレコレ

駐車違反で知っておきたいアレコレ

駐車違反の経験、あなたはありますか?

日本には、クルマに関する違反が数え切れないほどあります。なかでも、多くの人が経験しているのが駐車違反ではないでしょうか。自分も何度かやらかしちゃったことがありますが、アレはじつに精神衛生上よろしくない。「ほんのちょっとの時間だからいいや」と、路上に停めてしまうとか、「駐車場がいっぱいだった」「小銭がなかった」「すごく急いでいた」など、もっともらしい理由を並べたとしても、そういうときに限って警察官や駐車監視員は見ているものです。ほら、建物の陰とか電信柱の後ろとかで。わずか10~15分くらいの駐車で違反ステッカーが貼られていたとしたら、ほんとうにムカつきます。違反ステッカーを強く握りしめながら、自分が悪いことなどすっかり忘れて、今日はアンラッキーデーだったと嘆くことでしょう。でも、それはまだいいほうです。駐車違反でいきなりレッカー移動されちゃったら、オーマイガッ!駐禁の点数と反則金(罰金)のほかにレッカー代、さらにクルマを一時預かりしている駐車料金を含めると2万円近くかかることも。そうなったとしたら、警察官や駐車監視員の勤勉さと世の中の厳しさに、脱臼するほど肩を落とすに違いありません。

駐車違反には2つの種類がある?

ところで、一般に駐車違反といわれるものに2種類あるのをご存じでしょうか。ひとつは駐停車違反で、もうひとつが放置駐車違反です。意外と知らない人が多いとか。でもじつは自分もクルマに乗って何十年にもなるのに知りませんでした。反省、反省。ちなみ駐停車違反とは、運転者がすぐにクルマを動かすことのできる駐車のことだとか。違反点数と反則金については、クルマを停めた場所によって少し異なります。駐車禁止場所であれば点数1点、反則金は普通車10,000円、二輪車6,000円、大型車12,000円です。ただしこれが駐停車禁止場所になると点数2点、反則金は普通車12,000円、二輪車7,000円、大型車15,000円とアップするので要注意。なんだかシビアですね。

一方、すぐに運転して動かせない放置駐車違反であれば、もっとシビア。駐車禁止場所に放置していたら点数2点、反則金は普通車15,000円、二輪車9,000円、大型車21,000円。さらに駐停車禁止場所に放置していたとしたら点数3点、反則金は普通車18,000円、二輪車10,000円、大型車25,000円とグンと高くなってしまいます。免許点数が少なくて心配な人や、反則金を払うのなんてイヤ!という人は、ちょっとの駐停車でもめんどうくさがらずに、駐車場を利用するようにしましょう。

警察に出頭しなければ、点数は引かれない!?

さて、駐車違反をすると反則金と点数を引かれる(正式には加点方式)のが一般的です。基本的には駐車違反の黄色いステッカーに書かれている最寄りの交番や警察署に出頭して、反則金を納めた上で、違反点数も引かれるのが通常の流れです。反則金については当然のように支払い義務があるものの、違反点数については引かれない方法があるんです。え、どういうこと?と思うかもしれませんが、これは2006年の道路交通法改正によってできた、いわば法の抜け道ともいえるもの。

以前の道交法では、車を運転していた人の責任(運転者責任)だけが問われていました。でも中には、出頭しないで違反の点数や罰金から逃れる悪質なドライバーが多かったために、出頭しない運転者に代わって、車の持ち主に責任を取ってもらう(所有者責任)ように変わったのです。現行法では、駐車禁止の車両を見つけたとしても運転者がまだ特定できないため、とりあえず違反を知らせる黄色いステッカーをクルマに貼り付けているのです。ですから駐車違反をしても警察に出頭しなければ、所有者の放置違反という判断をされるので、違反点数も引かれないというわけです。そもそも警察への出頭はあくまでも任意なので、強制力はないんですね。ちなみに出頭しないで数日経つと「放置違反金」の納付書が届くので、それを期限内に納めれば終了です。ただし、駐禁はやはりしてはいけない違反行為のひとつ。まわりに迷惑をかけるような路上駐車はくれぐれもしないように心がけてくださいね。

ガス欠

ガソリンが残りわずか! あなたならどうする?

警告ランプが点いても慌てないでね。

さて質問です。みなさんは走行中、ガソリンが残り少なくなって警告ランプが点灯し、ドキドキしたことはないですか?「ガソリンスタンドはどこ~~!」とか、「あと、何キロ走れるの~?」とか、「こんな渋滞中に止まらないで~」なんて経験、誰でも一度や二度はあるでしょう。あるいはもっと多いかも。とくに若葉マークのビギナーや運転にあまり慣れていない人なら、焦って泣きそうになったかもしれません。

都市部や日中であればガソリンスタンドも探しやすいでしょうが、これが郊外を走っているときや深夜ならちょっとやっかい。ましてや高速道路なら大変!目的地まで走れるか心臓はバクバクものです。ただし、給油メーターがE(エンプティ=空っぽ)を指して警告ランプが点灯したとしても大丈夫。すぐにクルマがストップしてしまうわけではありません。こんなことなどモーマンタイ(無問題)。もちろんクルマの種類や走り方、交通事情によっても異なりますが、ランプ点灯後でも実際は案外走ってくれるからです。今回はそのあたりのことにふれていきましょう。

では実際にどのくらい走るの?

給油メーターの警告ランプが点灯したら、「じゃあ、あとどのくらい走れるの?」というのがいちばん気になる点でしょう。輸入車であれば、ランプ点灯後は比較的早く燃料タンクが空っぽになるようですが、国産車であればタンクのガソリン残量が意外にあるので安心です。ちなみに1500~2000cc以下の小型乗用車であれば5~6リットル、軽自動車でも4~5リットル程度はガソリンが入っているとか。たとえば1500ccの小型車でリッター12キロ程度の燃費であれば、12×5~6=60~72キロは走ってくれる計算。それがリッター30キロも走ってくれるハイブリッド車なら、30×5~6=150~180キロとなります。その間にガソリンスタンドを探せばいいというワケ。もちろん、車種や運転方法によっても走れる距離数は変わるでしょうが、大事なのは日頃からマイカーの燃費をきちんと把握しておくこと。また、給油メーターがどの程度まで減ったらガソリンを入れようと決めて、早め早めの給油を習慣づけることです。あとは急発進や急ブレーキ、スピードの出過ぎ、エアコンのつけっぱなし、大音量でオーディオを流すといった行為が、ガソリンを一気に消費させてしまうことはいうまでもありません。

注意していてもガス欠になってしまったら?

ガソリンタンクがすっからかんになって、クルマがストップしてしまうことを「ガス欠」といいます。クルマを走らせているときにガス欠になってしまったら?それが結構大事なところでそういう状況に陥ると、思いきり凹みますね。気分的にはかなりブルーです。でもそうはいっても、もし一般道路で止まってしまったら慌てず路肩に止めて、最寄りのガソリンスタンドまでクルマを押していくこと。もしガソリンスタンドが遠ければ、電話して持ってきてもらうという方法もあります。それが無理ならJAFに連絡して来てもらうのもひとつの手です。ただしJAFの非会員であれば、ちょっとお高めの基本料金がかかることを覚悟しておきましょう。また最近の任意保険には無料ロードサービスが付帯していることが多いので、それを利用してもいいかもしれませんね。気になる人は、早速確認してみてください。

さてここまではいいとして、困るのが高速道路でガス欠になった場合です。高速道路上には走行する車両の妨げにならない非常駐車帯というものがありますが、なんとかしてそこまでクルマを移動させて、ハザードランプを点滅させることです。非常駐車帯には道路管制センターとつながる電話が設置されているので、そちらの指示を仰ぎましょう。また高速道路でガス欠を起こしてクルマを停めてしまうと交通違反になるため、キップを切られることをお忘れなく。ちなみに点数は2点で、反則金は9000円です。そんな残念な思いをしたくないのなら、いつも燃料タンクを満タンにしておく必要はありませんが、日頃からガソリンの残量をチェックしておくクセをつけておくと安心ですね。ガス欠

いま流行のオートキャンプはお好き?

いま流行のオートキャンプはお好き?

いま流行のオートキャンプはお好き?

あなたはもう体験しましたか?

近頃ブームになっているものに、オートキャンプがあります。オート(AUTO)とはクルマのことで、最近は後部座席やトランクにキャンプ用品をたっぷり積み込めるSUVタイプが多くなっていることや、アウトドアを好むライフスタイルが増えているのも、人気の要因かもしれません。「あ、オートキャンプ?もう何年も前から家族で行ってるよ」とか、「キャンプ場で花火とBBQをやるのが、夏休みの恒例イベントでーす」、「北海道でキャンプといえば、これしかないしょ!」なんて、必要以上に目を輝かせながら話す人、近くにいませんか?あの人とか、ほら、あの人なんかも好きそう……。

ところで最近のオートキャンプ場はロケーションが良く、広くてのびのびできる上に、設備の充実ぶりが魅力につながっているようです。なかには自宅より立派な調理施設があるところや、入浴施設が整っているところ、管理人が常駐しているところもあるとか。そのせいでしょうか。人気のあるオートキャンプ場は、数年先まで予約が入るところも珍しくないそうです。なんだかすごいなあ。ところでオートキャンプとキャンプ。とてもよく似ているので、体験したことのない人にはその違いが分かりにくいかもしれません。そこで今回は、たくさんの人にオートキャンプの醍醐味をわかりやすく解説していきましょう。

オートキャンプとキャンプの違いはナニ?

基本的なことですが、従来のキャンプは海や山のように、自分たちの好きな場所に自由にテントを張るスタイルが定番でした。ただし駐車場が少し離れた場所にあると、クルマからキャンプ場まで重い荷物をかかえて、エッチラオッチラ運ばなければなりません。これに対してオートキャンプ場は、サイト(区画orエリア)がはっきり決められた場所にキャンピングカーや乗用車を駐車し、そこからサイト内のスペースにテントやタープを立てて宿泊するスタイルです。オートキャンプ場の中には山小屋風のバンガローやロッジがあるところもありますし、テントなどがなければ車中泊することも含みます。

いずれにしてもオートキャンプ場の一番のメリットは、宿泊場所の近くに車を停められること。さらに最近のオートキャンプ場は至れり尽くせりで、シャワー設備や水洗トイレのほか、サウナや温泉、売店まで整っているところもあるので、初心者でも気軽に利用できます。設備が充実しているので、必要最低限のキャンプ用品を用意すれば済むこともメリットです。それにペット同伴OKのところもあるようです。さらに野外でBBQを楽しむのに不可欠な調理場はもちろん、水道や電気設備を完備しているところが大半です。こんな恵まれた環境の中で自然が満喫できて、星空を眺めながら家族や仲間とゆったりできたら、きっといい思い出がつくれるに違いありません。その代わりといってなんですが、利用料金が数百円、あるいは無料のフリーキャンプ場と違い、オートキャンプ場は利用料金が4,000円~かかることを覚悟しておきましょう。※場所によって料金は異なります。詳しくは各オートキャンプ場におたずねください。

忘れ物のチェックも怠りなく。

ところで、いざオートキャンプ場に着いたときに、「肝心のテント忘れちゃったわ!」「あ、肉も!」「ビールもないっ!」「あれ、花火は?」なんてことになったら大変。ガッカリ感を抱えたまま、朝を迎えなくてはなりません。そうならないためにも、キャンプ用品のチェックは入念に。テント用品一式に加えて、夜の寒さ対策に備えて毛布類は多めに用意しておきたいところです。ランタンや懐中電灯もお忘れなく。さらに折りたたみのテーブルやいす、レジャーマットなどのキャンプ用品、調理用品のほか使い捨てできる紙コップや皿、箸、あるいは食後の洗い物に必要なゴミ袋、洗剤、スポンジなども必需品です。それらのグッズを前の晩にわいわい言いながら用意するひとときも、キャンプの楽しみのひとつかもしれません。

現在はオートキャンプ場の数もすいぶん増えてきました。北海道は本州に比べてアウトドアを楽しめる時期が限られています。もし週末の予定が決まっていないなら、マイカーを駆り出してオートキャンプ場に出かけるプランはどうでしょう。もし行きたいエリアがあるなら、便利なNPO法人北海道オートキャンプ協会のサイトで調べてみることをおすすめします。

(NPO法人北海道オートキャンプ協会
 http://www.auto-net.or.jp/guide/

クルマのタイヤはなぜ黒いの?

クルマのタイヤはなぜ黒い

意外に知らない素朴な疑問。

ちょっとお聞きしたいのですが、みなさんはタイヤの色に疑問に持ったことはないですか。そもそもクルマにはいろんなボディカラーがありますね。それに最近は、ミラー部分だけちょっとカラーを変えているとか、ルーフ部分だけ色が違ったり一部分がストライプとか市松模様だったりする、おしゃれなクルマを目にすることがあります。あれ、デザイン的にもかっこいいですよね。だったらタイヤだってボディカラーに合わせて青とか、赤とか、白なんてあってもいいと思うのですがどうでしょう。そう、たとえば自転車。ひと頃はほぼすべての自転車は黒いタイヤでした。それでもなんとも思わなかったですよね。だって、黒が当たり前だったんだから。でも最近はカラフルなタイヤを履いた、ロードバイクとかクロスバイクなんて呼ばれるスポーツタイプの自転車をチラホラ見かけます。そこで今回は、クルマのタイヤがなぜ黒しかないのかを調べてみました。

昔、白いタイヤがあったこと知ってました?

某タイヤメーカーによれば、クルマでもバイクでも黒以外のカラータイヤはつくることができるそうです。ついでにいうと、一時期はカラータイヤも販売されていたんですって。ではなぜ、現在は黒いタイヤだけしか製造していないかといえば、それはタイヤ自体の耐久力が関係しているからだとか。なんでも、カラータイヤは黒いタイヤに比べて耐久性能が劣るといいます。つまり、安全運転には不向きというわけ。あれ?それじゃあ、近頃よく見かけるカラータイヤの自転車も、そんなに安全じゃないよとグサッと宣告されたようなもの。余談ですが、私の自転車は2台ともカラータイヤです。いま知らなくてもいい事実まで知ってしまいました。残念っ!まあ、どうでもいい話ですが。話をクルマに戻すと、カラータイヤが販売されていたときは、白いタイヤがかなり多かったそうです。それも合わせて、豆知識として覚えていてもらえるとうれしいです。たぶん役に立たないでしょうけど……。

タイヤの黒は、カーボンの色が関係している。

さて本題に入りましょう。タイヤの色が黒い理由は、材料と構造が関係しています。というのも、タイヤの主材料はゴムですが、それ以外に10種類以上の構造材や配合剤が含まれています。その中でも重要な配合剤のひとつがカーボンブラックです。これは炭素の微粒子で、ゴムの強度や硬さ、耐摩耗性などを向上させる性質を持っています。またゴムとなじみやすい特性もあります。もしゴムだけでタイヤを作ったとしたら、タイヤ自体の強度が大幅に不足してしまって、安定走行をすることができません。そこでタイヤ自体の強度や耐久性をアップさせるためにカーボンブラックをタイヤに混ぜるのです。カーボンブラックは炭素を粉状にしたものなので、その名前の通り真っ黒。この真っ黒クロスケの色がそのままタイヤに反映されるため、黒いタイヤが出来上がるというわけです。もし将来、カーボンブラック以外のすぐれた素材が開発されれば、タイヤの色はもっと自由になるでしょうが、いまのところ見つかっていません。仮に新素材が緑だったらタイヤも緑になるでしょうし、紫だったら紫のタイヤになります。もしタイヤがピンクだったらボディカラーもそれに合わせてピンクかぁ。それはちょっとイヤかも……。

人もクルマも見た目が大事ってことで。

タイヤの色はカーボンの色が影響していることがおわかりいただけたと思いますが、それ以外にも黒にしている理由があります。それは見た目の問題。え、そんなこと?と思うかもしれませんが、じつはこれ、とても大事なんです。まだタイヤの素材にカーボンを使用していない時期には、白いタイヤが主流だったと書きましたが、白とか赤といったカラフルなタイヤだと、走った後の汚れが目立ちやすいからです。その点黒いタイヤなら、それほど汚れが目立ちません。たとえば雨の日に白いスカートとかホワイトジーンズを穿いていたら、泥はねが目立ちますよね。それに白いシャツを着ているときにカレーうどんやミートソースを食べると、確実にはねてしまうでしょ。あれと同じ理屈です。また、黒いタイヤはピカピカに磨いておくととっても速そうに見えるという心理作用もあるみたいです。ちなみに洗車後、タイヤにワックススプレーをかけておくととてもかっこよく見えますもんね。そういえば何年か前にベストセラーになった「人は見た目が9割」とかいう本がありましたっけ。もしかしたら、クルマにも同じことが言えるかもしれませんね。